MyGeotabの標準レポートを超え、自社にとって最も重要な指標を一目で把握できるカスタムダッシュボードレポートを作成すると、フリート運用や管理に新たな洞察と効率性がもたらされます。ここでは、カスタムレポート作成のメリットから、Excelを使ったデータ抽出、チャート作成、そしてMyGeotabへのインポートまでの具体的な手順を解説します。


カスタムダッシュボードとレポートとは?

カスタムダッシュボードレポートは、燃料消費、メンテナンス、コンプライアンス傾向など、企業の経営において重要な情報をひとつの画面に統合して表示できるツールです。標準レポートでは把握しきれない詳細なデータを、パーソナライズすることで業務効率や意思決定の精度を向上させることができます。


カスタムダッシュボードレポートを使うメリット

状況に応じて、日次や四半期ごとにチェックするなど、用途に合わせたタイミングで情報を確認できます。


MyGeotabカスタムダッシュボードレポート作成手順

以下、4つの簡単なステップで、カスタムダッシュボードレポートを作成・インポートする方法を紹介します。

【Step 1】測定項目の決定

まず、レポートで何を測定するかを明確にします。例えば、以下のような指標を考えると良いでしょう。

企業の目標に合わせて、最も重要な指標を選定してください。


【Step 2】例外レポートをExcelにエクスポートする

ここでは例として「シートベルト違反」を対象とします。

  1. MyGeotabデータベースへアクセス
    • 「Rules & Groups」から「Exceptions(例外)」をクリックします。
  2. 対象期間・車両、ルールの設定
    • オプションから日付範囲、対象の車両、そして対象ルール(この場合は「シートベルト」)を選択し、「Apply changes」をクリック。
    • ※カスタムレポートは最大1,000行までとなるため、選択範囲に注意してください。
  3. レポートのエクスポート
    • 画面上部の「Report」をクリックし、「Details」を選択後、「Standard」ボタンを押すと、Excelファイルが自動的にダウンロードされます。

【Step 3】Excelでチャートを作成する

  1. Excelファイルの確認
    • ダウンロードされたファイル内の「Summary」タブに、ピボットテーブルが用意されていることを確認してください。
  2. ピボットテーブルのフィールド調整
    • ピボットテーブルが表示されたら、右側のピボットテーブルフィールドから「Name」と「Incident Count(違反件数)」のみを選択します。これにより、シートベルト違反の件数がドライバー別に集計されます。
  3. PivotChartの作成
    • ピボットテーブルのツールバーから「Analyze」タブを選び、「PivotChart」をクリックします。
    • 表示されるオプションから、お好みのチャートタイプ(例:クラスタード・カラムチャート、円グラフ、棒グラフなど)を選択してOKをクリック。
  4. チャートのフォーマット調整(オプション)
    • 不要な合計ボックスの削除、データの降順ソート(例:違反件数が多い順に表示)、上位10または20件のみ表示する設定など、見やすいレイアウトにカスタマイズします。
    • チャートのデザインや色も、ツールバーの「Design」タブから選択可能です。

Excelファイルは「.xlsx」または「.xlsm」形式で保存してください。


【Step 4】ExcelファイルをMyGeotabにインポートする

  1. MyGeotabへアクセス
    • 管理者用メニューから「Administration > Reports > Report Views」へ進み、「Create Custom Report」をクリックします。
  2. ファイルのアップロード
    • 保存したExcelファイルをドラッグ&ドロップ、または「Browse」をクリックしてファイルを選択しアップロードします。
  3. レポート設定の調整
    アップロード後、以下の項目を設定できます。
    • Report Viewタブ: 「Show report in drop down list」をOnにします。
    • Dashboardタブ: 「Dashboard graphic options」をOnにし、「Display on my dashboard」もOnに設定。必要に応じて、全社または特定グループ向けに表示を設定可能。
    • Email reportタブ: 定期的なメール配信の設定も可能です。
    • Report Data Configuration: 日付範囲、リフレッシュ周期(例:週次)、次回実行日(例:翌週月曜の朝)を指定して自動更新の設定を行います。
    • 追加オプション: 対象グループ(例:特定の車両グループ)や、例外ルール(このケースは「シートベルト」)の指定なども行えます。
  4. レポートの名称変更と保存
    • レポートタイトルを「Seatbelt Violations」など、わかりやすい名前に変更し、設定内容を保存します。

これで、カスタムダッシュボードレポートがMyGeotabのダッシュボードに表示されるようになります。


まとめ

MyGeotabのカスタムダッシュボードレポートは、必要なデータを集中管理し、フリートの運用状況や安全性、パフォーマンスのトレンドをリアルタイムで把握するための強力なツールです。上記の手順を実践することで、シートベルト違反のような重要な指標を分かりやすいグラフにまとめ、日々の意思決定に役立てることができます。ぜひ自社のフリート運用に合わせたカスタマイズレポート作成にチャレンジし、業務の効率化と改善にお役立てください。

また、さらに詳しい情報やカスタムレポートの基本操作については、MyGeotabが提供する「Custom Reporting Basics Video」もご参照ください。

この記事は、こちらのジオタブの記事を翻訳して作成しています。

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